とりあえず、次回分を撮り終わりました。
さて、もう9月と、怖い話の旬は過ぎましたが、まだまだ暑いというわけで、『怖い話をしよう 後編』をお送りしたいと思います。ちなみに、もともとのタイトルは『現国の怖い話 中編』です。
前回の話もそうですが、これらの話は、話をしてくれた教師自身の体験談だそうです。
以下、当時の文章より
さて、もう9月と、怖い話の旬は過ぎましたが、まだまだ暑いというわけで、『怖い話をしよう 後編』をお送りしたいと思います。ちなみに、もともとのタイトルは『現国の怖い話 中編』です。
前回の話もそうですが、これらの話は、話をしてくれた教師自身の体験談だそうです。
以下、当時の文章より
現代国語の教師の話から引用
男子バレーボール部の顧問として合宿に行ってきた。
普通、付き添いの教師は2人なのだが、1人は急用で帰ってしまった。
まあ、合宿は次の日で終わる。特に、問題はないだろう。
練習のあとは短いミーティングを済ませ、自分達でちゃんと寝るように言ってきた。
寝つきが悪いので、ビールを一杯飲んで寝た。
ドアを叩く音で目が覚めた。
ドアを開けると、部長が立っていた。
「先生、部屋に来てください」
また、何かやらかしたのだろう。そんなことを思い、部屋に向かった。
部屋に着くと、2年生の部屋に1年生までもがいた。
1年生はひざを抱えて、うつむいている。
何はともあれ、部長に話を聞くことにした。
話によると2年生はトランプをしていたらしい。
すると突然、マネージャーが隣の部屋に誰か座っていると言い出した。
そして、マネージャーは泣き出してしまった。
隣の部屋の1年生のうち2人が歯磨きをしていて、1人はすでに寝ていた。
そのうち、歯磨きをしているうちの1人の腕が勝手に曲がりだした。
そして、ありえない方向に曲がってしまった。
何がなんだかわからないうちに、次は寝ていた1人が腹筋をし始めた。
しかもただの腹筋ではない。
超高速腹筋。超腹筋だ。
彼を起こしてみると、そんなことはしていないという。
さすがに怖くなって、隣の2年生のもとへ駆け込んだというわけだ。
話を聞いても、対処法がさっぱりわからない。
そこで、マネージャーにどうすればいいのかを聞いてみることにした。
マネージャーによると、隣の部屋に座っている人は大阪から憑いてきた人で、バレーボールが好きだったらしい。
しかし、志半ばで死んでしまった。
その人は、生徒たちの練習を見て、手を抜いていると怒っているという。
さすがに「よし、1年生謝って来い」ということもできず、代わりに謝りに行こうとした。
すると、「先生だめ! 関係ない人が行ったら余計に怒っちゃう!!」と、マネージャーが足にしがみついてきた。
仕方ないので、1年生が謝ることになった。
部屋の前で1列に並んで「すいませんでした」と頭を下げる。
これで怒りが収まるのだろうか。
「いなくなったか?」とマネージャに訊いてみる。
「怒りの力は弱くなった」
ということは、まだいるらしい。
事態にこれ以上進展がなさそうなので、
「お前ら、このまま自分達の部屋で寝ろ」と言って帰ろうとした。
しかし、さすがに1年生も怖くて部屋に入るに入れず、結局違う場所で寝た。(どこで寝たか言っていたが忘れた)
次の日は練習前から全員きちんと揃っていた。
昨日、あんなことがあったのだから当然だろう。
その日の練習は凄かった。
全員の目が血走るほどの真剣さだった。
その後は何も無く事態は収束したのだった。
ここからはいわゆるエピローグというのだろう。
夏休み明け、「先生、夏休み何か面白いことありましたか?」とホームルーム中に訊かれた。
「そうだな、合宿でな――」
ふと前を見るとバレーボール部員が小さく手で×をつくっていた。
結局、そのクラスではその話はしなかった。
「一体、あれはなんだったんでしょうねえ?」
「まあ、生きていればあんなこともあるだろう」
「あのあと腹筋してみたんですけど、あんなに速く腹筋できませんでした」
一連の出来事は疲れから来る集団ヒステリーと考えている。
しかし、それでは超腹筋などが説明できない。
なんか長くなったので小説風になった。
そして、この話の後、教師はこう言った。
「もうひとつな、こういう話があるんだがな、その話はやめておく。この話を聞いたら一緒に背負ってもらわなければならなくなる」
しかし、それで皆が満足するはずもなく、口々に「話して!」というものだから、教師は
「じゃあ、また今度な」と。
今のところ、その話はまだされていない。
以上、当時の文章より。
その後、その教師はもうひとつの話をしてくれる前に、違う高校へ転勤になってしまいました。
結局、その話が何だったのか、聞くことができませんでした。
いまでも、ふと思いだしては気になるのです。
一体、あの話はどんな話だったのだろう。
一緒に背負わなければならなくなる、とはどういうことなのかだろうか。
最早、僕には知るすべはありません。
男子バレーボール部の顧問として合宿に行ってきた。
普通、付き添いの教師は2人なのだが、1人は急用で帰ってしまった。
まあ、合宿は次の日で終わる。特に、問題はないだろう。
練習のあとは短いミーティングを済ませ、自分達でちゃんと寝るように言ってきた。
寝つきが悪いので、ビールを一杯飲んで寝た。
ドアを叩く音で目が覚めた。
ドアを開けると、部長が立っていた。
「先生、部屋に来てください」
また、何かやらかしたのだろう。そんなことを思い、部屋に向かった。
部屋に着くと、2年生の部屋に1年生までもがいた。
1年生はひざを抱えて、うつむいている。
何はともあれ、部長に話を聞くことにした。
話によると2年生はトランプをしていたらしい。
すると突然、マネージャーが隣の部屋に誰か座っていると言い出した。
そして、マネージャーは泣き出してしまった。
隣の部屋の1年生のうち2人が歯磨きをしていて、1人はすでに寝ていた。
そのうち、歯磨きをしているうちの1人の腕が勝手に曲がりだした。
そして、ありえない方向に曲がってしまった。
何がなんだかわからないうちに、次は寝ていた1人が腹筋をし始めた。
しかもただの腹筋ではない。
超高速腹筋。超腹筋だ。
彼を起こしてみると、そんなことはしていないという。
さすがに怖くなって、隣の2年生のもとへ駆け込んだというわけだ。
話を聞いても、対処法がさっぱりわからない。
そこで、マネージャーにどうすればいいのかを聞いてみることにした。
マネージャーによると、隣の部屋に座っている人は大阪から憑いてきた人で、バレーボールが好きだったらしい。
しかし、志半ばで死んでしまった。
その人は、生徒たちの練習を見て、手を抜いていると怒っているという。
さすがに「よし、1年生謝って来い」ということもできず、代わりに謝りに行こうとした。
すると、「先生だめ! 関係ない人が行ったら余計に怒っちゃう!!」と、マネージャーが足にしがみついてきた。
仕方ないので、1年生が謝ることになった。
部屋の前で1列に並んで「すいませんでした」と頭を下げる。
これで怒りが収まるのだろうか。
「いなくなったか?」とマネージャに訊いてみる。
「怒りの力は弱くなった」
ということは、まだいるらしい。
事態にこれ以上進展がなさそうなので、
「お前ら、このまま自分達の部屋で寝ろ」と言って帰ろうとした。
しかし、さすがに1年生も怖くて部屋に入るに入れず、結局違う場所で寝た。(どこで寝たか言っていたが忘れた)
次の日は練習前から全員きちんと揃っていた。
昨日、あんなことがあったのだから当然だろう。
その日の練習は凄かった。
全員の目が血走るほどの真剣さだった。
その後は何も無く事態は収束したのだった。
ここからはいわゆるエピローグというのだろう。
夏休み明け、「先生、夏休み何か面白いことありましたか?」とホームルーム中に訊かれた。
「そうだな、合宿でな――」
ふと前を見るとバレーボール部員が小さく手で×をつくっていた。
結局、そのクラスではその話はしなかった。
「一体、あれはなんだったんでしょうねえ?」
「まあ、生きていればあんなこともあるだろう」
「あのあと腹筋してみたんですけど、あんなに速く腹筋できませんでした」
一連の出来事は疲れから来る集団ヒステリーと考えている。
しかし、それでは超腹筋などが説明できない。
なんか長くなったので小説風になった。
そして、この話の後、教師はこう言った。
「もうひとつな、こういう話があるんだがな、その話はやめておく。この話を聞いたら一緒に背負ってもらわなければならなくなる」
しかし、それで皆が満足するはずもなく、口々に「話して!」というものだから、教師は
「じゃあ、また今度な」と。
今のところ、その話はまだされていない。
以上、当時の文章より。
その後、その教師はもうひとつの話をしてくれる前に、違う高校へ転勤になってしまいました。
結局、その話が何だったのか、聞くことができませんでした。
いまでも、ふと思いだしては気になるのです。
一体、あの話はどんな話だったのだろう。
一緒に背負わなければならなくなる、とはどういうことなのかだろうか。
最早、僕には知るすべはありません。
PR
トラックバック
トラックバックURL:
実際に目の当たりにした人からしたらかなり恐怖だろうな(
次の収録ができたみたいなので
超高速腹筋しながら待ってますね!